"lyrical"

東京の夜。
真っ暗な道と明るい空。


仕事帰り、それと、買い物をして両手に荷物を持ちながら
ぼうっと歩いたときに。


小さな教会の前、階段のふたり。
色気もなく涙を流すように葉を落とすいちょう。
丸くなって目を細める、太った猫。
黄色く咲くあの花。


あなたと歩く道は、いつもすぐに終わってしまうけれど、
きっとそれがこの道を長くして、気づかせてくれたんだ。