『2月に咲く花と歌声』
2月1日
無趣味、無感動、無関心、無口。この世界に適応できません。
2月2日
太宰治になりたい。
2月3日
本当に僕は醜い。死ねば美しくなれる。死ぬことでしか美しくなれない。
2月4日
さようなら。
2月5日
生まれたことがそもそもの間違い。
2月6日
生きているだけでご迷惑をおかけするだけなので死にます。
2月7日
今まで目標がなかった僕にたった一つ目標ができました。自らを殺すことです。
2月8日
人は、意味ばかり求めます。真実ばかり求めます。僕にはそんな難しいことはわからないし、上っ面にしか興味がありません。嫌になりました。
2月9日
どんな道徳を説こうが僕の決意は揺るぎません。死への誘惑はとても甘いのです。
2月10日
ただ、あの世に引っ越すだけのこと。
2月11日
なし。
2月12日
24年。だいぶ予定より長く生きてしまった。
2月13日
ごめんなさい。ありがとう。支えてくれて人たち。
2月14日
甘い甘いチョコレートをほおばる。甘い。もうこれで充分だ。
2月15日
京都駅の改札前でキスをした。別れの挨拶。最後の挨拶。この世の終わりには、言葉ではなく、くちづけを。
2月16日
さようなら。
2月17日
君と見た、琵琶湖が綺麗でした。蛍が綺麗でした。何より君が綺麗でした。もう君は僕のものではないのですね。
2月18日
なし。
2月19日
生まれてこなければよかった。父よ、母よ。あなたたちが、憎い。
2月20日
預金は奨学金の返済に充ててください。残りはすべて、どこかの孤児院に寄付してください。使える臓器はすべて移植に使ってください。
2月21日
この世に対して言うことがなくなりました。僕にはもう何もありません。
2月22日
生きていても楽しいことなどないのです。見つける気力すら果てました。
2月23日
散るからこそ、花になれる。
2月24日
なし。
2月25日
なし。
2月26日
なし。
2月27日
最愛。あなたの声。あなたの歌。きっと天国でも聞こえることでしょう。
2月28日
愛すること。優しくすること。思いやること。何一つできないこの僕は、愛されることがありません。人間としての自分に絶望したのです。生まれ変わったら蝶になれることを願って。